≪サプリによる400マイクログラムの葉酸摂取を推奨≫過剰摂取を避け胎児と母体共に元気に

2017/01/21

日本の神経管閉塞障害症候群の発症率は、ニュージーランドやイギリス、アメリカに比べて4分の1~5分の1程度でしたが、現在では穀類への葉酸添加を義務化や妊婦への葉酸摂取を奨励行ったアメリカやヨーロッパの国々の6倍~8倍と高い水準になっており、実際に国立保健医療科学院の神経管閉鎖障害症候群に関する報告においても、1980年の発症率の約2倍と増加しています。

      目次

    1. 葉酸摂取の必要性
    2. 葉酸の1日の必要量
    3. 年代による摂取上限
    4. 神経管閉塞障害症候群の予防効果
    5. まとめ

葉酸摂取の必要性

厚生労働省は、2000年12月に妊娠可能な年齢の女性に対して葉酸摂取による神経管閉塞障害症候群の発症リスク軽減を目的として注意喚起を行い、2002年4月以降の母子手帳には妊婦に対する葉酸摂取の必要性をまとめた項目が記載されています。

母子手帳にも記載

葉酸の1日の必要量

厚生労働省は、葉酸の1日の必要量成人女性は240マイクログラム授乳期の女性340マイクログラム妊娠を希望する女性や妊婦には480マイクログラムと定め、葉酸の生体脳利用率50%を考慮し通常の食事に加え、サプリによる40マイクログラムの葉酸摂取を推奨しています

年代による摂取上限

葉酸は、通常の食事による過剰摂取程度であれば尿として排出され問題がありませんが、1,000マイクログラム~10,000マイクログラム以上の過剰摂取の場合は吐き気やむくみ、不眠症などの軽微な症状に加え、葉酸に対して過剰に反応してしまう葉酸過敏症を発症し、発熱や蕁麻疹、呼吸困難などのショック症状が現れるケースもあります。

年代による摂取上限

そのため、厚生労働省では、ビタミンB12欠乏症による巨赤芽性貧血の診断を考慮し葉酸の摂取上限を20歳代は900マイクログラム、30歳代は1,000マイクログラムと定め、それ以上の葉酸摂取に対しては医師の指示に従うように指導しています。

しかし、胎児の時神経管閉塞障害症候群の予防のための葉酸摂取の注意喚起を厚生労働省がおこなっているにもかかわらず、妊娠前4週間~出産までに葉酸を摂取した女性は全体の7%程度と非常に低く、日本国内の神経管閉塞障害症候群の発症率は1万人に6人程度と未だ高い水準です。

神経管閉塞障害症候群の予防効果

神経管閉塞障害症候群は、妊娠初期3週間目~5週間目頃に形成される胎児の脳や中枢神経の基礎となる神経管の両端が清浄に閉塞されない事で発症する神経学的奇形症であり、大きく分けて無能症と二分脊椎症の2種類の症状があります。

無能症は、神経管の上部がしっかりと閉塞されない事で脳が正常に発達しないために発症し、大脳の小塊化や大脳の全欠損が引き起こされ多くのケースが死産となります。

無事出産出来た場合でも、大脳に大きな問題があるために1年以上生存するケースはほとんど無いとされています。

二分脊椎症は、神経管の下部が閉塞されない事により発症する奇形症であり、胎児の神経組織の露出する開放性と神経組織に不要な組織を取り込んでしまう潜在性があり、下肢の麻痺や変形、膀胱機能障害、直腸機能障害などの症状が特徴です。

神経管閉塞障害は、最低限妊娠の4週間前~妊娠12週間目まで葉酸を適切に摂取する事で、70%~80%の予防効果があるとされています。

まとめ

胎児と母体の両方に大きなメリット

葉酸摂取は、神経管閉塞障害症候群だけでは無く、ダウン症や自閉障害、先天性心疾患、巨赤芽性貧血、常位胎盤早期剥離、妊婦高血圧症候群などの予防効果もあり、胎児と母体の両方に大きなメリットがあります。

特にダウン症は、胎児の葉酸遺伝子の突然変異や葉酸とメチルの異常代謝が確認されており、2003年の論文の発表以来ダウン症の予防として葉酸の摂取が関心を集めています。

また、ダウン症は、妊婦の年齢が高くなるほど発症率も高くなるので、35歳を超える妊婦や妊娠を希望する女性は積極的に摂取し、胎児の先天性異常を予防する必要性があります。

葉酸は、DNAの生合成や臓器の修復、血中球合成などに関与する栄養素なので、妊婦だけで無く男女共に摂取するべきだと思います。

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